Google 日本語入力を試してみたけどやっぱりATOKだね。
話題になっている Google 日本語入力を試してみた。いきなり「かな入力」で小さい「っ」が入力できないというトラブルに見舞われた。私は普段かな入力をしているのでローマ字入力だとかなり不便である。仕方なくローマ字入力でせっせと文章を書いてみた。
さて、この IME の売りは推測変換であるが、幾つかの点で大変気になった。
例えば、「まとを」まで入力すると「的を得」「的を得た」「的を射る」の候補が出る。もちろん「的を射る」が正しいのだが、誤用とされる表現が候補として挙がり何も指摘もなされない。この点、常用している ATOK 2009 では誤用の指摘をしてくれる。
「しゅみ」と入れると「シュミレーション」が候補に上がってくるのも困りものだ。ATOK なら「シミュレーションの誤用」として指摘され、直接修正された候補に確定できる。
これはネット上にある文章を機械的に取り込んでいるためだろう。効率がよいアプローチではあるが、よく間違われる表現が取り込まれて変換候補として挙がってしまう。
例えば、「うる覚え」といった誤りが漢字で変換候補に出てきてしまうのである。また、「いれたて」まで打つと ATOK の CM で有名になった誤変換例の「入れた手のお茶」が出てくる。「正しい」と入れようとして「ただしい」まで打鍵すると「ただしイケメンに限る」が出てくるのには苦笑してしまった。
パソコン、ネットをコミュニケーションに使うのであれば、意味は通じるので MS-IME より快適だろうが、間違った言葉遣いを指摘・訂正してくれないので誤用に気づかない。それどころかかえって誤用が広まる恐れすらある。
ビジネスの文章を書くのであれば、やはり ATOK の方が安心して使えると思う。
敬語や言葉遣いにうるさい職場、環境であればなおさらだ。ATOK なら文体の変化や商標・商品名、メールで文字化けしやすい文字も指摘してくれる。
もちろん Google 日本語入力はまだベータ版であり、今後改良が重ねられていくと思う。再変換機能や英語翻訳などはそう遠くないうちに実装されるだろう。が、少なくとも現時点で ATOK を使っている人が乗り換えることは無いだろう。
私の ATOK はさらに広辞苑や角川類語辞書を組み込んでいるので、しばらくは手放せない。今後も ATOK を人に勧めていくと思う。
※なお、この記事は Google 日本語入力を用いて記述した。図中の「Google IME」という表記は「Google 日本語入力」のことである。
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