貨物ヤードの配線図を集めた『鉄道による貨物輸送の変遷~操車場配線回顧~』
2010-9-18 22:17
国鉄貨物輸送が全盛だった昭和50年頃の全国の貨物操車場(ヤード)の配線図などをまとめた『鉄道による貨物輸送の変遷~操車場配線回顧~』が出版されました。著者の太田幸夫さんは元国鉄で保線区長などを務めた方とか。当時の伝手を頼りに全国の貨物ヤードから120箇所の配線図を再現しました。
国鉄時代の鉄道貨物輸送は、現在とは異なりヤード中継方式がとられていました。全国各地の専用線や貨物駅から大量に送り込まれる貨車を、各地の操車場(ヤード)で仕分けをします。新鶴見操車場や吹田操車場は1日に10,000両もの貨車を捌いていたといいます。
現在では鉄道貨物輸送の衰退と、ヤード中継方式の廃止により、各地の貨物ヤードは縮小転用や廃止されました。国鉄の借金返済のために多くのヤード跡地は売却・大規模な再開発が行なわれ、その面影もほとんど残されていません。
現役当時、それらのヤードでは膨大な線路が構内を埋め尽くし、仕分け線や機関車の機回し線などのためポイントなどが複雑に配置されていました。そこに夥しい数の貨車がひっきりなしに出入りしていました。
それらに魅力を感じる人は少なからずいるわけで、この『操車場配線回顧』というマニアックすぎる本も Amazon ではあっと言う間に品切れに。資料としても貴重な一冊です。
コメントはまだありません
No comments yet.
Sorry, the comment form is closed at this time.