障害者を障がい者と書く必要があるのか
Web東奥によると、「障害者」という表記を「障がい者」に書き換える動きが広がっているそうです。
「障害者」の表記を「障がい者」に見直す動きが、福祉関係者や民間団体の間で広がりをみせている。「害」という字に「害悪」「公害」など良くないイメージがあるため、当事者・家族が不快感を抱かないように-というのが主な理由。全国的な傾向だが、県内でも既に資料の表記を改めたり、事業所名に明記したりするケースが出ている。
障害者の「害」という字がよくないという批判は、最近のことではなく以前からありました。
もともと「障礙者」あるいは「礙」の略字を用いて「障碍者」と書かれていました。「碍」は妨げるとか、さわりになるという意味です。しかし戦後の漢字制限から、当用漢字に含まれていないという理由で「障碍」を「障害」に置き換えて使ってきました。これがそもそもの原因です。
そのため以前からも、古来の「障碍者」という書き方をしている人も多くありました。私も「障害者」という表記が気になるのなら「障碍者」と書けば良いだけだと思います。それを「障がい者」と交ぜ書きしてしまうのは、かえって本来の意味を分からなくしてしまうだけでしょう。表記を変えたからといって身体障碍者に対する差別や偏見がなくなるとは到底思えないのですが。
それにしても ATOK 2007 で「しょうがいしゃ」を変換しようとすると、交ぜ書きの「障がい者」も候補として出てきますね。結構浸透しているようです。
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