chkrootkit のインストールと利用方法
概要
chkrootkit は、rootkit を検出するためのツールです。rootkit とは、クラッカーが侵入に利用するための各種ツールをセットにしたものです。chkrootkit は、いくつかの rootkit を検出できますが、検出しても駆除する機能はありません。しかし、不正侵入検知に役立ちます。
ダウンロード
chkrootkit の Red Hat Linux 9 用 RPM が Fedora Project からリリースされていますので、これを利用してインストールします。本稿執筆時点での最新版は chkrootkit-0.43-0.fdr.4.rh90.i386.rpm
# wget http://download.fedora.us/fedora/redhat/9/i386/RPMS.stable/chkrootkit-0.43-0.fdr.4.rh90.i386.rpm # rpm -ivh chkrootkit-0.43-0.fdr.4.rh90.i386.rpm
これだけでインストールは完了です。
検査の実行
検査の実行は、root で chkrootkit コマンドを実行するだけです。
# /usr/sbin/chkrootkit
これで、各種 rootkit の検出を実行します。見つかった場合は、INFECTED と表示されます。
cron に登録して自動実行し、INFECTED が表示された場合は管理者にメールするように設定してみます。
# vi /etc/cron.daily/chkrootkit
#!/bin/sh /usr/sbin/chkrootkit | grep INFECTED > /var/log/chkrootkit if [ -s LOGFILE ]; then cat $LOGFILE | mail -s "chkrootkit INFECTED" root fi
# chmod 755 /etc/cron.daily/chkrootkit
これで、改竄が検知された場合にのみ、管理者宛にメールが届きます。
補足
もちろん chkrootkit だけで対策が万能なわけではありません。他の rootkit 検出ツールや、tripwire などのファイル変更検知ツール、ウィルス対策ソフトなどを併用していく必要があります。
また、chkrootkit コマンドは、検査に ls、find、ps 等のコマンドを利用しますが、rootkit の中にはこれらのコマンドを置き換え、自身を検索できないようにするものもあります。
その対策のために、CD-R やフロッピーディスクなどにあらかじめ安全なコマンド群をコピーしておき、chkrootkit コマンドに -p オプションを付加するひとで、これらコマンド群を使用した検査を行なうことができます。
これについては、ITmedia の記事に詳しく書かれています。
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