京都府警の捜査書類が Winny ウィルスで流出
朝日新聞や、INTERNET Watchなどの報道によれば、京都府警の捜査関係書類が、ファイル共有ネットワーク上に流出していることがわかりました。
ネット上で閲覧できる状態になっていた捜査情報は、現在確認されているものだけで捜査報告書、鑑定嘱託書、指名手配書の3種類19件。20名分の名前が記載されており、そのうち11名については実在の人物だった。
府警の内規では、私物のパソコンを公務で使う場合、署長など所属長に申請し、登録する必要がある。個人情報があるデータはハードディスクに保存することは禁止され、自宅など部外へ持ち出すには許可が必要だ。巡査が勤務する交番ではインターネットに接続できないという。書式のサンプルを、公務に使うパソコンに保存しておくことは認められている。
個人のパソコンを公務に使っていることに問題があるのは明らかです。このようなことはリスクを抱えているとと分かっていながらも、多くの会社や組織で漫然と行なわれています。
府警は、ファイル交換ソフトの使用者が感染するウイルスによって流出したとみている。
府警は流出先を明らかにしていないが、この情報はファイル交換ソフト「Winny」上に流出していた。
なお、一部では、P2Pソフト「Winny」を経由して感染するウイルスが原因とする説もあるが、京都府警では「原因は調査中」とし、コメントを控えている。
まだ京都府警からの正式発表はありませんが、流出したファイルは、今月流行した Winny のコンピュータウィルス Antinny.G(通称キン○マウィルス)の可能性が濃厚です。もしそうならば、この巡査は Winny を利用していてウィルスにかかってしまい、個人パソコンに入れていた個人情報を流出させたことになります。情報を流出させてしまったことは過失かもしれませんが、Winny をどのような目的で利用していたのかが問題になってきます。
京都府警といえば Winny のユーザを検挙した実績がありますが、その京都府警で Winny 利用者がいて、さらに情報流出させてしまっては面目丸つぶれでしょう。京都府警がこの巡査にどのような処罰をするのか、今後 Winny ネットワークに対してどのような対応をとるのか、要注目です。
つい先日も消防署員のパソコンから火災報告書が流出したというニュースがありました。Antinny.G には様々な亜種が存在し、ウィルス対策ソフトでもまだすべてを検出できないと見られています。くれぐれも流出した情報見たさに Winny を起動するなど、ミイラ取りがミイラになるようなことは避けたほうが賢明でしょう。
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