人気のウェブログは頻繁に無断引用
Wired Newsの記事「人気ウェブログは頻繁に「無断引用」――ウェブログ間の情報の流れを解析」より。
人気ウェブログは頻繁に「無断引用」しているのだそうです。ウェブログ間の情報の流れを図式化する新技術を使って、人気ウェブログサイトの作者がより知名度の低いウェブログから頻繁にテーマを拝借しており、しかも多くの場合その出所を明示していないことを発見した
のだとか。よい情報の発信者と、情報をうまく伝える人は異なるということですね。
この現象は、現実社会と当てはめてみると面白いですね。口コミによる情報伝播にうまく応用できるかもしれません。
とはいえ、口コミとは異なり、ウェブログの場合は記事に著作権が発生しますから、問題になります。
実際に、HP研究所の調査でも、あるアイディアが10以上のウェブログに広がった場合、70%のウェブログが、そのアイディアについて自分たちよりも前に言及していたウェブログにリンクしていないことが明らかになっている。
引用元を明らかにしないケースが70%とはひどい話です。
これはウェブログ先進国のアメリカの場合ですが、ウェブログが爆発的に広まりつつある日本でも同様の問題が起きてくるでしょう。
ウェブログユーザに限らず、著作権や肖像権に疎い人が多いですから。
研究チームは、テキストの類似性、リンク、他のサイトへの伝播率に基づいて情報の出所を推測する技術を開発した。(中略)
研究チームは、この技術を『アイランク』(iRank)と名付けられた検索アルゴリズムに組み入れた。
総合的な人気に基づいてウェブサイトをランク付けする米グーグル社の『ページランク』とは異なり、アイランクは、ウェブログの主流へどれだけ伝染力のあるアイディアを取りあげているかによってランク付けが行なわれる。
「どれだけ伝染力のあるアイディアを取りあげているか」でランク付けされるというのはいいですね。
いくつかのサイトでウェブログの人気度を測る取り組みがなされていますが、トラックバックやリンクを物差しにした場合、集計結果が故意に歪められることがあります。これは、Google などの検索エンジンに対するスパムのような SEO と同じ問題です。
リンクに依存せずに関連性を導き出せる技術を作ったというのは素晴らしいことですね。その技術を試すことができるブログ流行アナライザーが日本語対応してくれると良いのですが。
そして、これがウェブログだけでなく既存の検索エンジンに取り込まれていくと、スパム行為をしている SEO 業者には大ダメージとなるでしょう。
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