『Googleを通して見える世界』

2003-10-28 21:40
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Googleを通して見える世界(ル・モンド・ディプロマティーク 日本語・電子版)を読みました。実に面白い内容です。PageRank の簡単な解説とその利用の話があるのですが、イデオロギーの陣取り合戦という見出しで政治的・思想的な SEO 利用を問題提起しています。

たしかに某巨大掲示板サイト群などでは、Google の結果だけで正しいかどうかを判断している人たちが多いようですし。そもそもインターネット上の情報は、プロのジャーナリストから素人から悪意のある人間まで玉石混淆、嘘も多いのが実情です。Google を含めインターネットは便利ですが、依存しきってはダメでしょう。『「IT」で若者がぼける?』というニュースもありますし。(元記事か消滅したので一部転載します)

■「IT」で若者がぼける? 言われたことや予定を忘れる

大切な顧客や同僚の名前を思い出せない。予定を覚えられず、仕事や日常生活に支障が出る。ひどい時は手帳にメモしたことも忘れてしまう――。ぼける年齢でもないのに物忘れがひどい健忘症の若者が近年、増えているという。「若年性健忘症」と名づける専門家もいる。いくつかの原因が考えられているが、「頭を鍛えなくても生活できるIT(情報技術)社会」の到来が要因の一つになっているのは間違いなさそうだ。

「最初は信じられなかった」と第三北品川病院(東京都品川区)の築山節医師(脳神経外科)は話す。「物忘れのひどい若者」の増加に気づいたのは5、6年ほど前のことだった。パソコンが個人に普及し、インターネットが一般化した時期と一致する。

 大手電子メーカーの男性(31)は5年前、「自分がばかになったのではないか」と思い、同病院で受診した。男性は「上司や同僚から言われたことを全く覚えられない」「スケジュールを覚えられず、大切な用件でもすぐに忘れてしまう」などと訴えていた。

男性はシステムエンジニア。会社ではパソコンに向かい、プログラミングに没頭していた。毎日同じ人と顔をあわせ、同じような会話をし、日常の買い物はコンビニエンスストアですませる。ある意味で「単調な繰り返しの日々」(築山さん)を過ごしていた。物忘れはひどかったが、検査では、脳が傷ついていたり、脳細胞が死んでいるなどの異常はなかった。  築山さんは男性に入院してもらい、治療として「新聞の1面のコラムを毎日、手書きで書き写す」「その内容について看護師と会話する」ことを課した。男性の物忘れは徐々に軽くなり、約2カ月後には回復したという。(毎日新聞)

ITによって与えられる情報を鵜呑みにするのではなく、自分の頭で検討・判断して利用するのが大切だということでしょう。

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