SEOとMETAタグの文字コード指定
とある SEO 屋の検索エンジン最適化と文字コード問題というコンテンツを見て、それはあんまりだと言いたくなりました。
件のサイトでは、HTML 中の META タグでの文字コード指定について、title タグなどよりも後に記述してもさほど問題ないという結論を出しています。しかし冒頭から、
METAタグ指定がなくても、ブラウザーはHTMLの中にある文字を覗いて、どの文字コードを利用しているか、見分ける機能が備わってるという話。大事なのは、METAタグ等で指定がなかった場合に、自動判別の機能が働くと言うこと。
と、WWWブラウザには自動判別機能があるという前提、またそれが正しく動作するという前提に立っています。作者が検証したという WindowsXP の IE6 ではそうかも知れませんが、世の中には WWWブラウザをはじめとする WUA はごまんとあるわけで、いいきってしまうのはどうかなと。
読み進めていくと村田真さんのHTML における文字符号化スキームの明示方法を紹介したり、プロクシサーバ経由での文字化け問題にも触れているあたり、単なる小手先の経験論で書いていないというのは分かるのですが。
ストリクトな HTML が SEO にもなるという持論を展開するGoogle Dance黙示録の筆者でさえ、
ブラウザは、文字コードのmeta要素に頼らずに、独自にキャラクタセットを判読できるようだし、現にこの記述を削除しても、ブラウザの表示では文字化けしない。
などと、一部のWWWブラウザの動作をもとにして書いています。
SEO の手法では、head 要素内の文字数をできるだけ減らし、title 要素をできるだけ上に持ってくることがよいというのが定説です。しかし、ユーザビリティ、アクセシビリティという見地からすれば、head 要素内にナビゲーションのリンク指定を含むことが推奨されるので、 head 要素の情報量は多くなります。結局 SEO の観点から見るとアクセシビリティを犠牲にしてでも、検索エンジンで上に行けばよいということになるのでしょう。
SEO 屋の主張でまずい部分は、WWWブラウザの自動判別機能に頼っているということではないでしょうか。私はレスポンスヘッダでの文字コード指定でも書いたとおり、HTML 文書の文字コード指定はサーバ側の設定で行なわれるべきで、META タグの指定はあくまでも補助的だと考えます。
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