映画『英雄 -HERO-』

2003-8-24 19:31
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英雄 ~HERO~

秦の始皇帝を狙う3人の暗殺者。その暗殺者らを倒したという男(無名:ジェット・リー)が始皇帝のその戦いを話すというのが映画『英雄-HERO-』のストーリー。

ジェット・リー、トニー・レオン、マギー・チャン、チャン・ツィイーと豪華な顔ぶれだ。

主人公は男(無名)だけでなく、暗殺者たちや始皇帝も主人公となりオムニバス形式で話が進む。物語が進むに連れ、予想通り無名は第4の暗殺者と判明するが、そこから話が二転三転していくという構成になっている。

回想シーンや心の中の戦いのシーンなどは、マトリックスのスタッフが参加した超常的なアクションシーンや、衣装からセットまで統一した色彩美、壮大なスケールを感じさせる風景など、ありきたりのハリウッド映画には無い見所が満載だ。

しかし、『始皇帝暗殺』との構成的な重複を避けたためか、オムニバス形式にしたことによりストーリーにまとまりが無い。そのためクライマックスの盛り上がりも今ひとつという感じだ。

さらに物語の対象が秦の始皇帝でなくても成り立ってしまうというのも問題だろう。すでに批判が多く出ているように、史実に反することもあるため、下手に平和へのメッセージを込めたりせずに、エンターテイメントに徹するべきだったと思う。

とはいえ表現手法としては見るべきところが多いのでオススメしたい。

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