ルパン三世 OVA『生きていた魔術師』
ルパン三世のアニメ化30周年を記念して2002年に発売されたルパン三世の OVA『生きていた魔術師』を借りて観ました。初期のルパン三世一期シリーズをかなり意識した作りながら、CG や VFX を意欲的に取り込んだ作品です。
ストーリーは、初期テレビシリーズに登場してルパンに敗れた魔術師パイカルが復活。ルパンへの復讐のため、さまざまな奇術を使って戦いを挑みます。7本ある「天球の水晶」をどちらが奪うのか、その水晶に隠された秘密とは──。
初期のキャラクターデザインを踏襲し、緑ジャケットのルパン、紺色のシャツに白ネクタイの次元、セリフもストイックにまとめられ、ハードボイルドに雰囲気が漂います。
その大人な雰囲気と、CGを駆使した背景や特殊効果が、いままでのテレビシリーズや TV スペシャルにはない独特の雰囲気を作り出しています。CG がチープに感じられる部分もありますが、全体的な演出の方向性として、これは悪くありません。
残念なのは時間が約 50 分と短いこと。そのため、ストーリーの展開が早く、謎解きなどもあっさりしすぎています。2時間、せめて90分の長さにして、物語に奥行きが出ていればもっと良かったのではないかと思います。その点で非常に残念な作品です。この雰囲気で長編に仕上げて欲しかったです。
今年は『カリオストロの城』公開から30周年です。ルパン三世の話題としては、名探偵コナン(未来少年コナンではない)と共演するテレビスペシャル『ルパン三世 vs 名探偵コナン』がこの春に放映されるそうですが、どうなることでしょうか……。
コメントはまだありません
No comments yet.
Sorry, the comment form is closed at this time.