技術は差別化にならない。大切なのはブランド、ユーザビリティ
CNET Japan にエキサイト山村社長のインタヴューが掲載されています。その中で感心したのは、
技術はアドバンテージにならないと思っているんですよ。特許があれば話は違うかもしれませんが、技術は絶対に追いつかれる。特にネットの世界では数カ月のアドバンテージにしかなりませんから、技術で差別化を訴えるようなものにはあまり意味がないと思っているんです。
という部分。IT 企業も特にベンチャーであれば、目新しい技術力で勝負するものだと思ってしまいますが、そうではないとのこと。では何が重要かというと、次のように述べられています。
一番大切なのはブランドやユーザビリティ、それにオリジナリティです。当社が新しいコンテンツを作るときには、他がやっているものを作るなと言っています。読者がなぜエキサイトに来てくれるかといえば、エキサイト翻訳やエキサイトイズム、ウーマン・エキサイトなどがあるからです。
ここはその通りだと頷いてしまいます。私も翻訳サービスはエキサイト翻訳を使っています。Infoseek もライブドアも同様の AMIKAI の翻訳エンジンを使った検索サービスがありますが、エキサイト翻訳を使ってしまうのは、ブランディングの効果なのでしょう。
またユーザビリティは大切です。ユーに受け入れられるかどうかは、目新しい技術ではなく、細かい作り込みによる使いやすさだと思います。ここ数日、様々な電子カルテシステムを見て痛感していたところです。目的の情報にたどり着くまでに3クリック以上かかるのはダメだとエンドユーザが言っているのに、やれ RFID だ QR コードだと新しいものを売り込んでいる企業には辟易としてしまいました。技術者としてトレンドを追いたい気持ちも分かりますが、ユーザのためのソフトを作るという目的を忘れてはならないでしょう。
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