現代医療の常識を覆す『免疫革命』
ベストセラーになって半年たっても売れ続けている『免疫革命』という本です。名前が『脳内革命』を意識しているようで、うさんくさい感じがしていました。しかし、プレジデント誌に安保氏の紹介が載っていたのを読み、考えが変わりました。よくある、ただの経験則からの代替医療提案者ではなく、免疫学の専門家であり、医師として西洋医学一辺倒への限界を感じていた著者が説く「薬が病気を治りにくくする」という理論に興味を持ったからです。
現代では医学の発達で薬が強力になる一方、病気が治りにくくなるという現象が起きています。その理由を著者は「免疫」の観点から理論的・科学的に説明しています。これまでの東洋医学や代替医療の本は、論理性に乏しく、科学的な裏付けもない、著者の経験から書かれた者がほとんどでしたが、この本は違います。そして読み終えた後に、現代医学は大きな転換期に来ていることを感じさせられます。
私は以前から、風邪のときに解熱剤を飲むことは正しいのか疑問に思っていました。熱が出るのは白血球が菌を焼き殺しているからだと聞いていたからです。つまり熱を出していた方が風邪の治りは早いのではないかと思っていました。本書を読んで間違っていなかったと感じました。熱を冷ますことは血流を悪くすることなので、あらゆる病気が悪化するのだと著者は明言しています。そのほかにも勉強になることはたくさんありました。専門的な内容も含まれていますが、1章だけでも読んでみたらよいのではないでしょうか。おすすめです。
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